闘戦経・剣術精義・居合術精義・黒田鉄山など武道書買取

闘戦経・剣術精義・居合術精義・黒田鉄山など武道書を送っていただきました。ありがとうございました。以前黒田鉄山氏の祖父の剣術教書を紹介しましたが、そちらもまだ探しております。剣術教書

本書の内容は、大きく分けて総論編としての第一章から第五章までと、実技たる各論編の第六章から終章までとなっている。但し、総論編の中の第三章では実技としての無足の法という足捌き、体捌きが説明されているが、 居合術にとっては補助的な手段として述べられているものである。しかし、興味のあるなしに拘らず体術を通し て多角的に居合の術技を学ぶということは非常に大切なことでもある。

総論、各論を通じて、特に第二章が最も重要である。この第二章で述べられている事柄は、居合術を追求して いく上で絶えず念頭に置かなければならないことばかりである。各論たる実技を学んでいて疑問点が湧いた場合 は逐一、本章を紐解くべきである。各論においても、その型で学ぶべき最も重要な点については、たとえ前出し たものと同様な内容であっても煩を厭わず繰り返し、若干言葉を替えたりして述べてある。しかし、それはあく までその型で特に重要だというだけで、決してそれのみでは成り立たないものである。一つ一つの型は第二章に 述べられている居合の術技に関する必須事項のすべてを満たして始めて居合術たり得るものである。

居合の術技を学ぶのであるから各論を読み込むことは当然のことながら、絶えず総論編第二章に眼を通すこと 著者として強く希望するものである。

図版については、同類の型や形態についてある程度重複しながらも、それぞれが補い合えるように途中の動き において太刀や腕の位置をずらすなどして、全体像を把握し易いように心掛けた。又、 腕 (拳) や太刀の切先の 通り道を線描きで補うようにしたので、たとえ二次元の平面図とは言え、動きの〝丸さ”を知る上で些かなりと も手掛かりになることと思う。しかし、中に型によっては動きを止め、その動きの途中をとらえようとしたため、 本来の動き、形からはやや無理なものもあることは否めない。その点については御諒承願いたいと思う。しかし、 それは文章を精査に読解して頂ければ、充分に真の形を捉えることが可能であることを信ずるものである。尚、 この点に関しては映像資料の力を借りることも一法であろう。