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東京都足立区へ「漢語文典叢書」 出張査定

漢語文典叢書 古典

買取詳細

買取エリア
東京都 足立区
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買取ジャンル
古典籍
古典籍買取について
買取価格
10,000円

※こちらの表示金額は商品の買取金額を保証するものではございません。

お客様からの声

家の掃除をしていたところ箱入りの古い本が見つかり、捨てるにはもったいないので古本ブックセンターさんに連絡しました。こちらの要望をよく聞いてくれ、丁寧に査定していただきました。処分に困っていたので大変助かりました。私は古本について素人なのでよくわからなかったのですが、担当してくれたスタッフの方は経験豊富のベテランで、古本の知識をたくさんお持ちの方でした。また何かあったらお願いしたいと思います。

担当スタッフより

今回は、東京都練馬区にて「家の中を整理していたら、何やら古い本が出てきたので買い取ってほしい」とのことでご依頼を受け、ご希望の日時をお伺いし、出張に行ってまいりました。
こちらがお客様よりお売りいただきました、「漢語文典叢書」です。きれいな状態が保たれており、大事に保管されていたようです。古本買取ブックセンターでは、このようなシリーズものも適正な買取価格をご提示致します。また、古本のみならず巻物や古地図なども承っております。お家の中で眠っている古本や、処分に困っている大量の本などがございましたら、ご相談ください。

この度は、古本買取ブックセンターをご利用いただきまして誠にありがとうございました。


刊行のことば
吉川 幸 次郎

われわれが漢文の名で呼ぶところの中国の文語の文章、その何よりも志す ころは、文気の美である。文気とは、意味のリズム、またそれと相即した音声 のリズム、その美である。この美の構成に重要にあずかるものは、助字である。 事態そのものの描写は、いわゆる実字、すなわち名詞、動詞、形容詞が、担 する。山水、鬱峙、清遠、佳麗。あるいは僕、我、読、書。それに対し、事 に対する筆者の判断、感情を伴ってのそれを、注入するのものとして、添 れるのが、助字である。句末に添加されるものとして、矣、馬、也は、事態の 決定を、乎は決定への躊躇を、哉は決定への讃美ないしは怪訝を、また句首に 添加されるものとして、夫は事態の強調を、殆、豆、蓋は、躊躇を、何は怪訝 を、表白する。意味のリズム、かくして高低し、音声のリズム、したがって抑揚する。句中に添加される其、以、可、之などに至っては、より多く音声のリ ズムの調節のためにあるが、意味のリズム、したがってまた緩急する。実字が 事態の客観を表示するのに対し、助字は筆者の主観を表白する。清の劉淇の名 著「助字辨略」が、開巻の序文で、「構文の道は、実字虚字の両端に過ぎず。 実子は其の体骨、而うして助字は其の性情也」と道破するのは、名言である。 それは日本語のテニヲハと似つつ、しかも両者は断然とことなった性質にある、 こと、本居宣長が、「あしわけをぶね」その他で、いみじくも指摘する如くで あって、日本語はテニヲハを挿まねば成立しない。孤立語である漢文の助字は、 構文の上からは不可欠でない。可欠である。上引の劉淇の原文、「実字其体骨、而助宇其性情也」、一つの其、また而、也をはぶいても事態の「体骨」は伝達 される。それらが添加されているのは、意味と音声のリズム、つまり文気の美 のためであり、筆者の「性情」の注入である。たとえば、多彩な他の建築材料 の間に配置されたガラス材に似る。ガラス自体は、はっきりした色彩をったな い 他の素材の間にいかに挿まれるかによって、効用と効果を、千変万化 つつ、微妙に発揮する。その微妙を捕捉することは、容易でない。更にまた漢 詩における助字は、別の微妙さにある。この捕捉しがたいものを捕捉しようと して、江戸時代の儒者たちは深刻に苦労した。苦労は漢詩漢文を読むという受 動のためのみでない。漢詩漢文の実作を義務とする能動の中に於いてであった。 かくて助宇に関する多くの専著がある。同時の中国は、清朝であった。王念採王引之父子の「経伝釈詞」が、先秦の古典の助字について、創見の卓說、応接に違いほどのものは、さすがに見当たらない。しかし大典禅師の「文語解」 「詩語解」「詩家推敲」は、挙例の豊富、劉淇をもしのぐ。祖徠の「訓訳示蒙」 東涯の「用字格」、また、さすが一流人の書である。二流三流の書も、それぞ れに歴史的意味をもつ。いまこの叢書は、それらを一堂に会する。大典の書が 必読なのを含んで、漢学の徒の参考と回顧に資するばかりでない。国語学史の 「見のがされやすい、しかし見のがしがたい一面を、国語学者国文学者のために も、提示するであろう。 一九七九昭和五十四年新春。

(京都大学名誉教授・芸術院会員・中国文学)

 


机辺に必携して活用を
中 村 幸彦

日本の近世人が著述した漢文語学書類が、中国学者間に、如何に評価されて いるかはよく知らない。しかし私ども近世文学の研究者は、次の如く思うべき であろう。当時の儒者漢学者達は、ともかくそれぐの著書のように、唐土の 古典を読み且つ教えた。いわゆる訳文の筌蹄である。それのみでなく、漢文漢詩を作る時も、この種の書を使用した。いわゆる操狐の字訣である。いや、儒 者漢学者にあらざる知職人にも、同様に読書・用字の鍵籍となったようである。 よって近世人の中国古典の読み方を知り、彼らの詩文を解する為には、平野彦 太郎(徳川時代に於ける助字・虚字・実字の著書に就て」『斯文』九の九十 十二所収)や池田四郎次郎(徳川時代に於ける作文書解題」『東洋文化』七九所 収)等先人の解題も供っていて、これらの書を利用すべきである。好都合に、 当面する人物が義園学流であれば、荻生祖休の、古義系統であれば、伊藤東涯 _の、幕末に京学した人々のものには、淇園・愚山などの書を用いる利便もある。 利用している中に、平賀源内は『名物六帖』を常用し、上田秋成はどうやら祖

傑の著を見たのではないかと想像できるようにもなる。近世の漢詩文を読もう とした人々に経験があろうが、現行の大小の字書類、当時行われた『字彙』 『康熙字典』にあたっても、案外に、素直に読めない処がある。そんな時に、日本出来のこの類を用いて便を得たことは、私の乏しい経験でも多い。

かつては古書店頭に顧る人もなかったこの種の書も、今は全くと姿をひそめ て、諸君は一々図書館を訪う繁忙に当惑している如くである。今回、重要なも のを尽して、この叢書が発刊されんとする。この方面に関心ある若き研究者諸氏は、正に明治期刊本の書名に冠する通り、机辺に必携して、大いに活用され 「んことを、希望するものである。

(関西大学教授・国文学)


◆本叢書の特色| 荻生祖休・伊藤東涯・大典禅師・皆川淇園・太宰春台 東条一堂ら江戸時代第一級の儒者漢学者による優れた語 法書の数種を網羅した初の一大集成なる。 

◆中国文学・国文学両学界の最高権威吉川幸次郎・ 憲之両博士のコンビによる長年の構 想が実り、周到な書 目の選定・解題、さらに総索引を付 することにより漢 学習のための決定版がここに誕生した

◆多くの図書館・個人のご好意により現在入手しうる最 良の底本を使用。原書の状態をそのまま再現するために 一切の修正を行わず、利用の便と価格の低廉をはかるた め、原書四頁をB5判一頁に縮刷影印。これにより一万 二千頁に上る原書を全六冊に収録が可能となった。 

◆定評ある汲古書院の影印技術により、長年のご使用に たえるよう鮮明な印刷・堅牢な造本・読みやすい高級ク リーム紙を使用した。

◆本叢書は、国語国文学、史学、漢文学・中国文学研究 者、高校・大学の図書館・研究室、一般古典愛好家に必 備の書です。是非一部をお備え下さい。

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