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加納夏雄名品集・刀装具鑑賞画題事典等刀剣書3箱お譲りいただきました。

刀装具鑑賞画題事典 福士繁雄

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担当スタッフより

場所は東京と埼玉と異なりますが、2件続けて、日本刀の本の買取依頼がありました。今回は宅配ですが、刀剣書3箱お譲りいただきました。図録を含めてほぼ刀剣書でこれだけ集めるのはなかなか難しいものと思われますが、いくつか気になった本を紹介いたします。ありがとうございました。

刀剣書・日本刀の本


刀装具鑑賞画題事典

刀装具鑑賞画題事典 福士繁雄

刀装具の画題を取り上げた事典は、(故)沼田鎌次先生が昭和四十二年から四十六年にかけて計 三巻にわたって『鐔・小道具画題事典』 として既に発行されていますが、その頃、刀剣春秋新聞社 (当時)の飯田一雄氏から、「沼田先生の画題事典に続いて、新しい切り口で刀装具の画題について 書いてほしい」と頼まれ、また、東京国立博物館美術工芸課長(当時)の小笠原信夫氏からも「福 士さんほど作品に触れている方はいませんから、最適です」ともいわれましたが、そう簡単に引き 受けるわけにはいかないと二の足を踏んでいました。

その後、日本美術刀剣保存協会でも紆余曲折をへて、(故)鈴木嘉定氏が専務理事になり、協会 の事務運営が強力に動き出した経緯があります。平成六年四月頃、鈴木専務から「月刊『刀剣美術』 に刀装・刀装具の初心者講座を企画している。君が執筆してくれないか。できるのは君だけだ」と のお言葉です。私は、以前の飯田氏の件もあり、そう簡単に首を縦に振ることはできませんでした が、「君は刀にも造詣が深く、刀装具にいたっては追随を許さない。拵は造るし、写真もこだわり をもって撮影し、何にでも精力的に取り組んで成果を残している。協会のため、また愛好者のためにも、それに俺と同じ午年で、昔からの仲間じゃないか、是が非でも手伝ってくれ」と、手を取っ て頼まれ、礼を尽くした姿につい引き受けてしまいました。それならばと、刀装具の画題について も一緒に原稿を執筆しようと決心した次第です。

さて私は、昭和三十年代に東京光学機械社製の「トプコン」という蛇腹式カメラを中古で買い、 刀装具の魅力を最大限に引き出し、なおかつ分解して持ち運びできる特殊な撮影機材を作りました。 また、無駄撮りがないように、作品一点について、表と裏をそれぞれ一枚ずつだけを撮影すること を心掛けたことから、失敗は許されない緊張感はありましたが、それはそれで充実した時間を得る ことができました。撮影したフィルムの保管にはことのほか気を配り、退色しないよう保護ビニー ル、更に封筒に入れて表書きをし、ファイル用の木箱をたくさん作って鐔工・金工作家を系統別に 分類し、保管するという作業に腐心しました。

この執筆依頼を受けるにあたり、ただひとつの条件として、原稿料はいただかず、撮影したフィ ルムの管理は完璧にしますが、公務員でもあり金銭的に余裕がなく、写真の焼付け代金だけは協会 で負担してもらいたい旨を伝えると、鈴木専務は「よしわかった」との二つ返事で「刀装・刀装具 初学教室」「刀装具の画題」と題して連載が始まりました。

早いもので、あれからもう十八年近くになります。途中で心筋梗塞を患い入院した三カ月間だけ は休みましたが、写真だけは五十 年近く撮り続けた結果、モノクロ・カラーを含め数千点を超える数になりました。

フィル ム資料の豊富さが幸いしたためか、できるだけカラー写真でまとめてほしいという周囲の方々からの要望に応えられる形で『刀装具鑑賞画題事典』の発行となりまし た。一般読者の方々にも、日本が誇るこの素晴らしい工芸作品の魅力を紹介できる喜びは人生最高 の至福と考えています。


あとがき

私は、私なりに解釈した「刀装具の画題」というテーマで、財日本美術刀剣保存協会発行の『刀 剣美術」誌に毎月一点を掲載し解説してきました。鈴木専務は、「君の原稿は、将来必ず一冊の書 籍にまとめ、日本美術刀剣保存協会から発行するから、そのつもりで頑張ってくれ」とのことでし た。そこで、毎月一回では十年で百二十点にしかならず、点数を増やして月二点の掲載を試みるこ とで、読者の方々により多くの作品を紹介することに務めました。その結果、このたびの刊行は、 天恵に浴する上梓であると感謝いたします。

いずれにしましても長い間、研究会、鑑賞会、展示会、あるいは愛好家のご自宅や刀剣商などを 訪問させていただき、取材のため写真を撮影して歩いたものですから、その作品が実際の所有者な のか判断に苦しむこともありました。したがいまして、資料として快く提供していただいたにもか かわらず、謝意を表わせずにいる方にはご容赦を賜りますよう伏してお願い申し上げます。 「本書の画題解説の英訳は、長い間イギリス、アメリカで仕事をしていた私の息子、福士光徳に翻 訳を任せました。和歌や漢詩も多くありましたが、彼の感性で一番よいと思える語彙を使い翻訳し てくれたようです。それに加えてアメリカ在住で孫にあたる福士光理と、その友人である日系アメ リカ人、中井航君にも協力していただきました。

そして様々な形でご協力いただきました日本美術刀剣保存協会の後藤安孝事務局長、連載当時か ら、つたない文章の編集に特段の理解を示してくれた前編集者の金井加津美さん、山口理恵さん、 現編集者の小松奈尚美さん、誠にありがとうございました。 「また今回の「刀装具鑑賞画題事典』の編集ならびに発行にあたって最大の協力と努力をしてくだ さった小林君夫氏には深甚の謝意を申し上げますとともに、東日本大震災をはじめ地球規模の環境 異変に伴う経済状況の悪化が懸念される中、快く出版を引き受けてくださいました里文出版の安藤 秀幸社長、編集実務を担当してくださいました大橋昭夫氏、そして編集部の皆様方には心から御礼 中し上げます。

平成二十四年二月吉日 福士繁雄


加納夏雄名品集 池田末松
夏雄の生涯はもとより、その作風の推移変遷を説き、更にはその人間性にまでも言及して、夏雄の作品の理解に懇切である。

鐔や小道具の独立した芸術価値に目醒めて蒐集し始めてから十数年になる。 まず上代後藤家作品の悠揚たる中に見る豪壮な迫力に心打たれ、次いで利寿・宗珉・安親等の格調高い構図と 勝れた彫刻技能に、絵画以上の表現力を発見していたく感動。続いて江戸中期有名工の作から近世彫金工の作の 研究に進んで、世評に高い夏雄の作品を手にした時、私はさらに心躍るのを覚えたのである。

夏雄は先人識者の文献にあるとおり、天与の技能を有し、加うるに不撓の勉励、古今名工の作域を広く深く研究し、その長をとらえて製作に当たる。そこに夏雄独自の構図が作られ、鋭角な塹さばきの迫力と気品との綜合芸術によって、擢ん出た数々の名品が生まれたのである。

以来、私は機会あるごとに夏雄作品の入手と研究に努め、装剣具の時にも、袋物金具や煙具・置物・花瓶等相 当数目を通したものの、高名品ほど偽物ありの例えどおり、なかなか巧妙な贋物も数あり、そこで真偽鑑別の難 しさを改めて痛感したことが、私の場合の本書刊行の出発点となった。そこで、僭越ながら夏雄ならではの作と 銘一致の作品を厳選して載せた写真集を作りたいと思っていた矢先、たまたま旧知であり夏雄研究の先輩で厳選 家である池田末松氏との共著の話しが持ちあがったのだった。

正真名作のみを集めて掲載するのはなかなかのことで、満足点には達しないが、この写真集が同好諸賢に少しでも楽しみと夏雄研究の一助になれ ば望外の幸せである。


加納夏雄名品集の刊行を悦ぶ 佐藤寒山

加納夏雄は江戸金工の棹尾を飾る名工であるとともに、今日における伝統金工の創始者でもある。いわばわが国近世金工史上の大立役者であり、金工界における岡倉天心的な存在でもある。

刀装金工としての生命は、明治維新、廃刀令と続く不遇の時代に際会したことによって極めて短かかったといわざるを得ないが、その短かい期間内においても、猶鐔や小道具の世界に写生派ともいうべき新しい世界のあることを教え、新天地を開拓しており、その声価は日本国内のみにとどまらず、遠く欧米の諸国により高く評価されているといっても過言ではない。

今般、吉田輝三氏と池田末松氏とが協力して、雄山閣から「加納夏雄名品集」を刊行することになったことは、錦や小道具の研究や鑑賞が澎旗としてたかまりつつある時に当たって、まことに適切なことであったと思う。

この本を纏められるに当って、過去数年を費され苦心せられていた事実は、私が最もよく知っている一人である。

そしてできるだけの名作名品を探り、中には海外にあるものまでも集録し、約一七〇点に及ぶ豊富で楽しい名 作の数々に接することができる。

夏雄の生涯はもとより、その作風の推移変遷を説き、更にはその人間性にまでも言及して、夏雄の作品の理解 に懇切である。


私が小道具に入ったのは、『安親』を著わした宮崎富次郎先生の影響に負う所が大きい。わが国金工の泰斗といえば、金家・安親・夏雄の三人であるとは、常々聞かされていたことなので、その作品の安親と比較しても見劣りのするどころか、むしろ非常に上手である夏雄に興味を持ち始めていた。

ところが現実には、夏雄の作品のまとまったものを見たいと思っても、全然ない有様なので、それではむしろ私どもで研究しながらまとめた写真集でも作りたいと考えたのが、本書刊行の第一の動機である。そこでまず吉田雅兄に相談してみたところ、幸いに賛意を得た上、多くの貴重な写真を蒐めていただくことができた。

実際、夏雄の作品に接してみて、改めて惹かれるところが少なくなかった。たとえば、構図の良さ、彫りの素 晴らしさなど他の作品に見られない良さがあるが、とくに片切彫にすぐれている点、また品格の高さなど、やは り定評以上のものがある。

本書を刊行するに当たっては、佐藤寒山先生をはじめ、長谷川、沼田、加島、小笠原の諸先生に少なからずお 世話になった。また北海道の藤井先生並びに小窪、若山両氏にも負うところが多い。ここに改めて感謝の意を表 するとともに序にかえさせていただく次第である。

池 田 末松

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