大東亜戦争記録画報・世界優秀飛行機総覧他各種　段ボール4箱軍事書宅配買取

大東亜戦争記録画報・全三冊や世界優秀飛行機総覧・付航空母艦・航空資料各種送っていただきました。この時期のバックナンバー比較的手に入れにくいのではないでしょうか。の本にしては珍しく、日英表記になります。その他いろいろあり紹介しきれませんが、ありがとうございました。

本書は前篇に於て、大東亞戰爭勃發の昭和十六年十二月八日より同十七年六月八日に至る牛〇の大戰果を収載したれば、本篇に於てはその後を享けて、昭和十七年六月九日より同年末日までの重要事項を記録せしものである、編纂の順序は前篇の例に倣ひ、同一地方の皇軍進撃の跡を順次收録した、例へば第一次ソロモン海戰、第二次ソロモン海戰、南太平洋海戰、第三次ソロモン海戰、ルンガ沖夜戦の順に從ひたる如きこれである。但 し皇軍の大戰果に就て逐次之を知らんとせば巻末の大東亞戰爭日誌に明かである。荷は本書に於ては從來のマレーをマライ、ジヤバをジャワ、バ タビヤをジャカルタの如く呼稱改名に從ひて記述せるも、強いて之に從はざるところもある、例へばマレー沖海戰等の如きはそのまんとなした。 機筆するに當り、帝國の大發展を祝福し、皇國の民として生を享けたる歡喜を痛感し、皇軍將士の献身努力に對し滿腔の謝意を披瀝し、護國の神 となられし戰及將士の英靈に對し衷心より冥福を祈り、同時に銃後の國民として我等又飽まで聖戰の完遂に協力邁進を期するものである。
昭和十八年一月二十日

支那事変はじまって五年、非常時局の色彩ますます濃くなる折、服を四海に轉すれば、東に重 慶、西にロンドン北にモスクワと、三つの首都はいまや空爆下に潰滅せんとしてあるではあり ませんか。地上進整をともなはね空襲のみによつて敵の國都がきえさつた事實は戦史上いまだか つて見ざるところでありませう。しかもその生きた質例が遠からず眼前に展開されんとするのは 何を物語るのでありませうか。

曰く! 空軍力の未曾有の發達を血によつて證明したものに他なりません。イギリスが断末魔 の蒋介石を救うために再開した最後の輸血ルートたるビルマ、雲南公路は即日わが荒鷲の猛爆下 に寸断されたのであります。モスクワの工業地區がドイツ空軍により爆砕され、近東の英軍油槽 がイタリア軍の翼下に炎上した如きはこれ皆、空軍の活躍によるものであります。 「ドーヴア海峡の水は日本海に連なる」といはれたことがありました。今日においてはロンドン の空は直ちに東京の上空についく、といふべきであります。涯しなき大空には、ジーグフリード・ ライン もなければマヂノ・ラインもありません。ヨーロッパの空はアジアの空に隣り、アメリカ の成層圏は東洋の成層圏につながつてゐるのであります。

もしもわが興亞の聖業を理解せず、これに仇せんとする國家があると致しますならば日本の國 土を隔たる僅かに千數百キロの彼方から、わが國を窺ふことも絕無だとは断言し得ないのであり ます。 「空の護りは、まず翼より、翼多くして國強し、ともいはれます。空軍の陣容が整はずして制空 なし、ともいへるでせう。

大東亞共榮圈を双肩に増つて起ち、その盟主として、世界新秩序の一翼たらんとする日本は、 まづ空軍力を擴張し、空にたいしても「待つあるを恃む」構へを完備して、來るべき伸展と繁榮 の日を待つべきであります。

ローマは一日にして成らず。 もとより空軍の擴充といひ、防空の完備と申しましても、一朝一 タにしてできるものではありません。そのためにこそ、一億國民の空にたいする憧憬、空にたい する知識の普及がさしせまつて必要なことではありますまいか。その意味で列強空軍の精鋭を檢 討し、その實績を考究して、もつて皇軍航空部隊ならびに民間航空事業擴充整備を計らんと努め ることは、これ誠にわれら銃後國民の最大且つ焦眉の重大責務であると信ずるものであります。 編者もかぶる抱負のもとに衷心一億國民に奉仕致したく編纂にあたつた次第でありまして、この 編纂にはあらゆる努力を傾注し、列強の最新最鏡な優秀機の寫眞と圖解、もつとも正確にして何 平易で興味ふかい解説、ならびにきはめて詳細な航空界情勢の報道の蒐集につとめて、國民の燃 ゆるがごとき航空科學への關心と夢とを育てるやら心がけたのであります。この書によりまして 國民の航空科學常識の水準を幾分でも高めることができますれば、編者の喜びこれにすぎるもの はないのであります。

何卒編者の意のあるところを御賢察頂きましてないは一層の御教示御鞭撻をお願ひ申上げ序に替 へることと致します。

編輯者 日暮時郎

高度國防國家建設の一翼として航空兵力の渡充強化は將に現下絕對の緊要事である。近年世界幾多の例證により明らかなる如く嘗ての諺であった「海を制するものは世界を制す」はいつしか「空を制するものは世界を制す」との金言に置換へられんとしてみるのである。

我々は現在、優勢なる航空兵力の確保が皇國の盛衰を左右する如何に重大なる鍵であるかを痛感するものである。

此際我國民一般の航空知識向上の資として「世界優秀飛行機總覽」の刊行せられることは極めて時宜に適ったものと思ふのである。

海軍航空本部 總務部長 海軍少將　大西瀧治郎