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埋忠刀譜他刀剣書を中心に・図録などをお譲りいただきました。

埋忠刀譜

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担当スタッフより

埋忠刀譜他刀剣書を中心に・図録などをお譲りいただきました。埋忠銘鑑は何度も取り扱いがありますが、埋忠刀譜は当社では取り扱ったことのない本でした。これは今年出版された本で、発行こそ読売新聞社ですが、クラウドファンディングにて発行されたものになります。内容的には、刀剣博物館が所蔵する写本を復刻したものですが、おそらく部数は少ないものと思われます。ありがとうございました。


「埋忠銘鑑」は、茎図・刀身図・全身図・彫物図・銘字(模写)・象嵌下図・文書・注記などから構 成されている。中心となる絵図は、埋忠家が仕事を依頼された刀剣や購入・仲介・売却した刀剣 の現物から作成されたものである。茎図には、焼き出しの刃文が描かれたり、彫物図の一部が 描かれたりしている。この詳細な記載方式からは、単なる茎の形状や銘字の書体を伝えるだけ でなく、個別刀剣の特定を可能とする記録を残そうとする意図を読み取ることができる。

A系統1(『埋忠刀譜』) の注記から年号を抽出すれば、慶長→元和→寛永→正保→慶安→承応→万治とほぼ年代順に配列されている。「埋忠銘鑑」の注記にある年紀では、最も古いものがA 系統1(二ー-)の「慶長十年(一六〇五)正月」であり、最も新しいものがA系統1(八五―四)の 「万治三(一六六〇)八月」である。ただ、年紀があるものは総件数の約二二%しかなく、年紀が 前後しているものや大きく年代差があるものもある。年代差の大きいものには、過去の記事に 新しい情報を追記したもの、新しい記事に過去の情報を追記したものが含まれている。

さらに、 A系統1には、同国・同派・同作の刀剣、彫物図、埋忠家の歴史に関するものが複数纏まって掲 載されている箇所もある。これは利便性のため同種のものを集めたことを意味し、単純に依頼 を受けたり購入・仲介・売却したりした年代順に配列されたものではないことになる。とはいえ、再編集されたC系統のように、完全に同国・同派・同作の刀剣がまとめられているわけでもない。 A系統1は、概ね年代順の配列でありつつも、近い年代の範囲内で同系統の刀剣をまとめたり、 彫物図や埋忠家の歴史に関するものをまとめたりしていると考えられる。 「埋忠銘鑑」の原典は、埋忠家が依頼を受けた刀剣などを記載した注文台帳 (注文・作業の内容 に関する記録)だったと考えられる。

そして、埋忠家の注文台帳は、「埋忠銘鑑」よりも膨大で詳 細な情報(文字・絵図)を収録したもので埋忠家(埋忠工房)として作成・利用されていた。 明寿は、 埋忠家の注文台帳を利用して彫物(刀身彫刻) の手本である「彫物下図集」などを編纂している。 注文台帳については、天正十六年(一五八八)段階では作成されていたことが確認され、慶長十年頃から絵図の併用が始まった可能性が高い。なお、埋忠家の人々は、戦国時代から北舟橋町の工房(店)で一緒に仕事をして芝薬師町に居住しており、江戸時代前期には京都工房・江戸工房 の二箇所で仕事をしていた時期もある。

 

「埋忠銘鑑」の注記に登場する埋忠家の人物は、寿斎家が多いのに対して明寿家・明真家は少な く、明寿家・明真家が登場する場合も寿斎家が関係しているものがほとんどである。さらに、「埋 忠銘鑑」には、明甫によって過去の記事に新しい情報が追記されたり、新しい記事に過去の情報 が追記されたり、明甫・与三左2に関する個人的な記載があったりもする。このことは「埋忠銘 鑑」が、埋忠家の注文台帳から直接抽出されたものではなく、寿斎家独自の台帳から抽出された ことを示唆している。とはいえ、当初から寿斎が単独で台帳を作成していたとは考え難く、あ る時点で寿斎が埋忠家の注文台帳を転写(恐らくは抄録)したものが土台となったと考えられる。 そして、寿斎・明甫・与三左と三代に渡って寿斎家独自の台帳が形成されて行ったのである。

「埋忠銘鑑」の成立背景には、万治三年に六十五歳となった明甫から与三左2への代替わりが あったと考えられる。具体的には、弟であるため家伝文書を相続できない正利に対して、明甫 が父親の寿斎以来引き継いで作成してきた寿斎家の台帳を中心とし、家伝文書から寿斎が残し た記録や埋忠家の歴史に関する自身と明寿・寿斎などの発給文書も抽出して「埋忠銘鑑」を編纂 して与えたと位置づけられる。一連の成立背景からしても「埋忠銘鑑」は、あくまで埋忠家の活 躍の一部だという認識を持って利用しなければならない。

今後の課題としては、古くは本阿弥某・今村長賀氏・某氏による書入、辻本直男氏・本阿弥光博氏などの先行研究で行われている「埋忠銘鑑」の収録刀剣と現存する刀剣との照合作業が必要 だと考える。この作業によって、「埋忠銘鑑」のより深い理解と名刀の伝来過程をより詳細に解 明することができる。

埋忠刀譜

第一章 五ヶ伝の名刀

日本刀の鑑定上極めて重要視されるものに「五ヶ伝」という言葉がある。日 本刀の出現から鎌倉初期頃に至るまでは、何処の国でも同じような製作方法を とっていたので、似通った作風であった。やがて、それが国や地方によって 作風に特色があらわれ、その国独自のものが見られるようになった。それが 「伝法」といわれるもので、発生の古い順に「大和伝」、「山城伝」、「備前 伝」、「相州伝」、「美濃伝」の五つがあり、これを「五ヶ伝」という。次に 各伝法の特徴について述べる。

【大和伝 一 日本刀の製作において最も基本的なものが大和伝である。大和国 で発生した伝法で、平安末期に古千手院一派によって確立された。大和物の造 込みは鎬が高く、鎬幅が広い。重ねは比較的に厚いものが多い。鍛えは総じて 板目が流れ、血がかるものがあり、中でも保昌一派は柾鍛である。刃は直刃調 の刃文を強い沸で焼いている。刃中に金筋・砂流し等が特に目立つのが特徴で ある。地がねに地景が入り、喰違刃・二重刃の交じるものが多く、太刀では物 打あたりの焼幅が広くなり、短刀ではハバキ元から上に行くに従って刃幅が広 くなる手癖を見せたものがある。帽子は多くが焼きつめ、頻りに掃きかけるも のが多い。

【山城伝 一 平安末期の三条吉家や五条一派、鎌倉初期の粟田口一派のものは 非常に練れて美しい地がねがある。刃文は直刃仕立てが多く、匂口が弱くうる むものがよく見られる。特徴は、地がねに板目流れごころがあり、刃には二重 刃が交じり、帽子は直ぐに小丸に返るものが多い。全体的には、細身の優美な 太刀姿と地がねの美しさは他国の比ではなく、垢ぬけている。 鎌倉中期から末期の来一派の作風が最も山城物の特色を表わしている。来一派の地がねは、よくつんで、いわゆる「梨子地肌」と呼ばれる独特なものであ る。山城物をあらわすのに「鳥居反」という言葉がある。これは、鳥居の笠木 のように平均に反った中反りのことを表わしており、別名「京反り」とも呼ばれる。

備前伝 備前国には、平安時代から幕末に至るまで、長い間作刀が連綿と して続いている。備前伝といえば、地がねに乱れ映りが立ち、丁子乱れの華や かなキズを想像する。日本刀の焼入れ技術が最も高度に達したのが鎌倉中期で あり、子刃を得意とする一文字派や長船派が繁栄した。この頃のものに名品 が集中している。備前伝は、他の伝法に比べ低い温度で焼入れを行い、匂主体 の刃を焼く。これにより、鎌倉中期の一文字派によって備前伝が確立されたと いえる。それ以前の古備前派、古一文字派の作は沸本位のものであり、沸映り の立ったものが見られ、その時代からすでに備前伝の素地があった。

備前伝は、焼入れ温度が低いことにより刃が高温の場合ほど堅くならずに刃及び刀身全体にねばりがあり、折れたり破損することが比較的少なく丈夫である。 

【相州伝一 鎌倉末期に相州の新藤五国光によって始められた伝法で、弟子の行光、則重等によって推しすすめられ、正宗が完成している。日本刀の地がね は、玉鋼だけで鍛えるのではなく、幾色かのかねを組み合わせるが、相州伝は たくみな卸金の技法により、さらに地がねに特色を持たせ、極めて高温で焼入 れを行い、沸による地力の働きを見せ、地には地景、刃中には金筋、砂流しが 入る。南北朝期に至ってほぼ全国的に広まり一世を風靡している。造込みは、 身幅が広く、重ねが薄く、大鋒の南北朝期特有の大太刀の姿のものが多く、鎬筋が狭い。また鎌倉期の姿もあり、棟は三つ棟が多く、刃は新藤五国光以来の 直刃もあるが、湾れ主体で、皆焼刃も出現し、総じて派手なものである。 

【美濃伝 一 大和出身の志津三郎兼氏が美濃国志津の地に移住し一派を成し た。特徴は、地がねに板目が流れ、柾がかるものもあり、総じて肌立ち白けて いる。刃は互の目が主体で尖り刃が目立ち、三本杉と称せられる独特な刃文も ある。互の目は総じて頭が丸く、兼房乱れと称される互の目丁子も見られる。 また、箱がかった湾れ刃もあり、乱れの如何を問わず表裏の刃がよく揃ったも のもある。美濃刀工の源は大和であり、地がねに特色が感じられ、刃寄り鎬寄流れ性がかるものがある。しかし、白ける点が相違している。造込みは、 載ねがやや薄く、平肉が乏しく先反りがついている。美濃物は斬れ味に優れ、 実用的である。

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