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古板江戸図集成等地図お譲りいただきました。

古板江戸図集成・8冊

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古板江戸図集成等地図お譲りいただきました。

古板江戸図集成・8冊

刊行のことば一
いま「古板江戸図集成」の刊行に当り、われわれがまず思い出すのは故真山青果氏のことである。真山氏には すでに「西鶴と江戸地理」「赤穂浪士と江戸地理」等の業績があったが、その研究の進展にともなって、江戸図の系統的な収集調査の必要を痛感されていた

当時、中央公論社では、この真山氏の主 問とし、横関英一、橋本政徳両氏に編纂を、故寺岡徳二氏に複写・製図を委嘱して、直ち 大綱を作製してその事業に着手した。昭和十六年陽春のころである。当時の社会情勢は、い 太平洋戦争開戦の前夜にもあたる婚澹たる世相であって、かならずしもかかる緊急を欠く事業が、世にうけ らるるものとはかぎらなかった。しかし、われわれはそれとこれとは自ら別個のものとし、あえて世相にかか らうことなく、編集のことをおしすすめた。そしてこのことは、その後の開戦、被災、さらに敗戦後のあらゆる 困難のなかにあっても、たゆむことなく継続せられたのである。

われわれは一応、本集成巻一の巻末に付した「江戸図年表」のごとく、長禄年間江戸図より明治三十一年の明 治東京全図にいたる、江戸・東京図の総目録を作成し、それよりさらに重要なるもののみを抽出して、全十三巻 別冊二巻、合計十五巻の大系をまとめて出発した。しかし、その後の社会情勢は、こうした困難な出版物の刊行 を許さず、久しくこの貴重な資料は埋もれたままであった。今回、中央公論美術出版によって刊行されるものは 御覧の如くその一部ではあるが、残された資料の発表は、いずれ他日を期したいと思っている。

本集成の編集にあたって、われわれの特に留意し、また本集成の重要な特色となっているものは、「読むこと のできる江戸図」という点にあろう。このことは真山氏のことごとに強調したことでもあった。即ち、古地図を 単に好事家の趣味の対象とすることなく、あくまで研究者の利用の対象とし、研究者がこれによって、直ちにそ の研究に役立たせ得るごときものに、集成整理しなくてはならぬということである。これが、われわれの最高の 目標としてかかげられ、そこに、われわれの最大の努力が集中せられた。このため、原図の持つ古色、または色 彩等の復元は犠牲にされたが、やむを得ないことであった。元来、古地図は和紙を使っている故か、殆どすべ が紙の毛ば立ちと煤けのために、その地色と文字の色が同じように薄黒くなり、判読し難いほど不鮮明になっているのが普通である。これは本集成に収録した各図のはじめにつけた全図を一見すれば明瞭であろう。これらの 全図は、原形そのままに縮写されている。この不鮮明な原図から地色を白く抜きだし、書かれた文字をはっきり と浮びださせる作業は、じつに困難をきわめた。この作業に成功したことは、すでに本集成の一つの目的を達 したものと思ってもよい。もちろん、このことは現代写真術の進歩の結果であろうが、複写・製図を担当した故 寺岡徳二氏の抜群の技術と献身的な努力を見のがすことはできない。 われわれは、かくして最初の難関を突破することができたが、つぎには校訂・修整という関門があった。

江戸図もその末期になってあらわれた切絵図はともかく、大半は折たたみの大絵図であり、これを見るためには少く とも、六畳または八畳の部屋が必要で、部屋一面にひろげて見なくてはならない。また、見る者は、自分の堀を 図の東西南北に移動して、ぐるぐる回って見なければならぬという不便なことになる。場合によっては、小さく 折たたんで、必要な部分を見るということにもなるが、これをたびたび繰返すことは、絵図の保存上、最も悪い 結果を来たす。古い江戸図に破損、汚損、磨滅の多いのは、このためであろう。そこで、われわれは縮写した原 図を縦横に分割して、原図に対応するその一区劃一区劃を、原図の部分と等大またはそれ以上に拡大することに した。このことは、折たたみの大絵図を書物形式におさめるための便法でもあったが、反面、図を拡大すること によって部分が鮮明となり、数々の新しい発見がもたらされたのは意表のことであった。原図では判読がむずか しく、いままで気づかなかったところに、珍しい文字をはっきりと読むことができたからである。

例えば、「武 州豊嶋郡江戸庄図(寛永九年)」の溜池台の図中から「ふくこんじ」という文字が浮びあがってきたことなどで、 これは「福厳寺」とでも書くのであろう。こうした発見は、ほとんど毎巻にわたって出てくるのである。 「われわれの仕事は、かくて校訂のことに移るのであるが、江戸時代の板本写本の常として、欠字、誤字、当字 の類がすこぶる多く、まったく自由奔放な用字用語が氾濫している。これらは原図を尊重して、意味の通ずるものは、そのまま残し、はなはだしい誤字や間違いのみは、極めて要心深く諸般の文献を渉猟して、自信あるもの のみ勇敢に修正を加えた。大きな虫喰い、破損等の個所は、類書があり、参照して復元できるものは、それを元 としたが、写図のごときもので一本しかなく、類書を欠くものは、原図のままとした。ともかく、最初の原図撮 影から、分割撮影、校訂、修整と手数を重ね、一枚の江稿として完成するまでに、順調に進んで終 六ヵ月から一ヵ年を要している。かくして、古地図にありがちな解読不明の個所は、完璧とは言えぬまでも、殆 ど克服された。われわれは、ここに編集開始以来、十八年の歳月を経て、「読むことのできる江戸図」の集成とい う当初の目的を果し、漸く待望の上梓の刻を得たわけである。多少の感慨なきを得ない。

終りに、本集成に収録した各図の原本は、主として東京都蔵本、真山青果蔵本、芦田伊人蔵本、その他によっ たもので、戦中戦後の世相紛乱のなかにあって、これらの貴重な諸本の借覧に心よく協力を賜った諸賢に、ここ で改めて深甚の謝意を表すものである。また、本集成編集の途上、真山青果、寺岡徳二両氏は病を得て刊行の日 を待たず、心を遺しつつ他界された。深く両氏の冥福を祈り、本集成をその霊前にささげる。この上は、本集成 がひろく学界ならびに芸文・芸能界に些少の貢献を果し得れば望外の倖せとするものである。
昭和三十三年十月下游
古 板 江 戸 図 集成刊 行会

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