• 出張買取
  • 歴史書

【歴史書買取事例】猪隈関白記・大日本古記録他 東京都渋谷区へ

猪隈関白記・大日本古記録

買取詳細

買取エリア
東京都 渋谷区
買取方法
出張買取
買取方法が選べます!
買取ジャンル
歴史書
歴史書買取について
買取価格

※こちらの表示金額は商品の買取金額を保証するものではございません。

担当スタッフより

猪隈関白記・大日本古記録他歴史書の紹介です

猪隈関白記・大日本古記録

題名及び傳來

此記は、近衞家三代目の當主にあたる藤原家實(一一七九―一二四二)の日記で、その呼稱には「猪限關白記」のほか、

「續御暦」・「續暦」等がある。「御暦」とは、財團法人陽明文庫(以下文庫といふ)所藏の「御暦要目」によって『後二條師通記』を指してみることが知られるが、今此記をなぜ「續御暦」・「續暦」と呼ぶに至ったのか、その理由は明らか でない。「猪限關白記」といふ呼稱は、家實が晩年に本據の近衛殿から猪隈殿に移り住み、ここで薨じたことによって、

「猪隈殿」と稱せられたことに由來する。猶、猪隈殿の所在について、『山城名勝志』・『山州名蹟志』などは、と – 『山槐記』・『吉記』を引いて、六條北、堀川西としてある。しかし、此第宅を猪隈殿と呼んだ史料は見當らない。とこ ろで、家實が猪隈殿に移住したのは、嫡男兼經の結婚が契機である。すなはち、兼經は嘉禎三年正月十四日藤原道家女 仁子と婚したが、 この婚禮の奉行人藤原高嗣の注文(『玉葉』所載)によれば、 「御亭近衛以北、室町以東也、日來前 關白殿御同宿也、依此事、自舊年移渡武者小路猪熊亭給、」

とあり、この前年即ち嘉頑二年に家實は近衛殿を兼經に明けわたし、武者小路猪隈亭に移ったことが知られる。武者小 路は六條とは程遠く、一條の更に北の通りである。そこで一條のあたりに近衞家の附亭を求めるとすれば、彼の父基通 の「新造堀川殿、一條北邊也、」(『猪隈關白記』建暦元・三・三條)がある。この兩者は一條北にあることで共通しているので、同一のものである可能性が強い。しさうであるならば、この第宅は南北を一條と武者小路、東西を堀川と猪限に接する一測と考へられる。また少しく時代は下るが、『勘仲記』(弘安二一・四・二六條)に據れば、一條西洞院邊が炎上 したので「猪隈殿御所「尺之間馳多」とあって、猪限殿が至近距離にあつたことを示してある。以上を彼此勘案すれば、 猪殿の所在は、從來說かれてみた六條北、堀川西ではなく、一條北、猪隈東、武者小路南、堀川西であり、初めは 「堀川殿」と呼ばれて基通が使用してみたが、基通が普賢寺へ隠棲したので、その跡に家賃が移り住み、その前後から 「猪殿」と呼ばれるやうになったものと思はれる。

_,從來、文庫に傳はる猪隈關白記としては、自筆本二十三巻、古寫本十六卷及び江戸中期の寫本(所謂豫樂院本)三十七 助などが知られてみたが、そのほかに、貴重書として取扱はれながら、「年代不明 ノ古記」・「日記切」また「岡屋關白 記」などとして別置され、近年の調査によつて初めて、此記の一部であることが判明した具注暦及び自筆・古寫兩本の 断簡がある。

本刊本においては、自筆本のある部分(建久八―建仁三)は自筆本、古寫本にしかない部分(建永元―建暦元)は古寫本 を底本として用ひた。豫樂院本については、自筆・古寫兩本を併せたものと完全に年紀が一致するので、底本に蟲損が あつて判讀できぬ場合などに參考とするに留めた。具注暦及び自筆・古寫兩本の断簡については、年代を推定して整理し、第五・六腑に收めた。また第五版には、別記として、「建保五年松尾行幸記」を附收した。猶、これらのほかに、此記の抄寫本がある。「改元部類記」(正治―元仁)及び「續暦」(承元四年)がそれで、第六腑の補遺Iに収めた。

以上が、本刊本に收めた此記の大要であるが、現存する此記はこれに盡きるとしても、本來は更にゅつと大部の色の んあったと推測される。抑々彼の影去は仁治三年(六十四歲)であるが、從來の自筆・古寫兩本(除別記)は、彼の年齢によって示せば、十九歳三十三歳のるのに過ぎない。それを前述の別記・斷簡及び補遺に収めた年紀によって補へば、 次の如くである(括弧內の數字は年齢)。

中略

すなはち、彼が五十七歳まで日記を残したことは確實である。ところが、本來は更にもつと多くの日記を殘したと推測される證左が存する。それは文庫所蔵の「猪御記」・「猪御記御紙」などの題名のある「猪御記目錄」(架番號二五六

七二・二五六七三)及び題名はないが明らかに此記の年號・窓數を示してあると思はれる「日記目錄」(同二五六七四― 九)である。この內前者の二點は、共に「猪御記」の名を冠しながら、家實の出生前から死後の年紀(嘉承三永仁三)。 含まれてある。また年號8年代順に記されてゐない。それ故いささか雑駁のそしりは免れぬとしても、またこれを無視 することもできない。思ふに、この目錄は、「猪御記」と記した辛櫃とか宮とかがあつて、その内容をなんらかの必要か ら、ある時期に片端から記入したといふ底のるのである。今その全容を掲げることは差控へるが、家實の晚年の年紀が およそ全部含まれてあることは、注目に價する。 

この目錄によれば、三十四歲以後薨去まで、略全部の年の日記が存し たことになり、缺けてみるのは四十歲(建保六)だけである。もちろん、これらすべてが此記の年紀ばかりでなく、他記の分も含まれてある可能性は否定できない。しかし乍ら、彼が斷絕または繁簡の差はあらうとも、大部の日記を殘したであらうことは、疑問の余地のないところである。

 

歴史書買取事例

買取価格・買取相場の参考にご覧ください

買取事例紹介一覧を見る

買取方法

全国対応の宅配買取と、関東エリアを中心とした出張買取サービスです!

個人様・法人様問わず、古本・古書の大量買取も大歓迎です。
大手買取店・古本屋で値段の付かなかった本もご相談下さい。
※量や内容によりまして、お伺いできない場合もございます。

お問い合わせ

ご相談・お見積り無料!
買取手数料は一切ございません。
近世以前の古書・戦前の古本 【高価買取】

  • お電話からのお問い合わせはこちら、電話受付時間 月曜~土曜 10時~18時、フリーダイヤル 0120-703-787
  • WEBからのお問合せ、無料見積・買取のご依頼はこちら