さいたま市桜区にて藤原公任・古今和歌等古典書買取今回はどちらも古今和歌集の復刻版で、3冊セット・小松茂美の監修です。元永本古今和歌集上下・古今和歌集の研究と伝藤原公任筆・古今和歌集 定価は180000円と298000円という豪華本です。
伝藤原公任筆・古今和歌集
「天下一の稀覯本」弊社は、このたび新発見の伝藤原公任「古今和歌集」(上下二冊)の原色刷り復刻版を、古筆学の 第一人者小松茂美博士の編集、解説により 上梓することとなりました。
この本が神田の古書肆に出現、たちまちに して姿を消し、幻の本として話題を 残したことは、仄聞いたしておりました。しかるところ、この稀有な天下一の稀覯本を、弊社が刊行する好連 に恵まれました。この本が、国宝「元水本 古今和歌集」(上下冊)と相並んで、同時 代書写の完本であることが、大きな心であります。
さらに、上下一冊、表裏を人のせて五六 ○ページにも及ぶこの冊子本が、美)、九められた 色変りの本であること。その配色の人的効果は、平 安時代の貴族の美意識の所産と聞いば、その忠実な再現に心血をそそぐべき意欲が高まります。小松博士の 高い審美眼と深い学猫に導かれながら、関連れの歌知と 技術を動員し、入念な製作を進めて参りました。 千載一遇のこの刊行の意義にご賛同たまわり、広く江湖の ご購架を願い上げる次第でございます。
国宝元永本古今和歌集と相並んで同時代書写の完本であることが大きな魅惑

元永本古今和歌集上下・古今和歌集の研究「元水本古今和歌集」が、三十本近い平安時代書写の『古今和歌集』にあって、現存最古の完本であること は、すでに第一章において述べたとおりである。このこと一事をもってしても、たぐいなく稀有な伝本である。 だが、この本の価値は、なおいくつも挙げることができる。
まず、『古今和歌集』のテキストとして、つまり国文学的な価値についてみなければならない。 これは、すで に久曾神昇博士によって究明されている。博士の大著『古今和歌集成立論』(脳虚麟麟サ)がそれである。この本 は全四巻、そのうち、「研究編」の一冊に、詳細がつくされている。博士の『古今和歌集』研究は一貫し、昭和十二年十一月、『古今和歌集綜覧』(戦)が初刊されてから、この間、二十四年の歳月が流れている。古筆研究の 第一人者として、広く古筆や古写本を渉猟して、独自の分野を開拓した。『古今和歌集』の基礎的研究は、博士 によって、斧が入れられ、すでに完成したといっても過言ではあるまい。いま、私がこれに容隊するなにものも ない。しかしながら、この「元永本古今和歌集」が、古今集伝本の上において、いったい、どのような伝本系統 に立つものか、承知しておきたいのである。
久曾神博士によれば、『古今和歌集』の諸本系統を展望して、まず、 その組織、 すなわち部類の相違により初 撰部類本(初撰本)と再撰部類本(再_本)とに二大別している。そして、伝本(3) の大部分は、この再撰本に包括 される、という。再撰本は、仮名序の有無、およびその本文の異同によって、草稿仮名序本・精撰仮名序本・無 序本の三類に分ける。これを、さらに私稿本・公稿本・奏覧本に分類する。中でも、伝本のもっとも多い公稿本 は、真名序の有無、さらに詞書や作者名の記載方式の相違によって、さらに細分する、という工合いである。こ れらの複雑多岐の作業は、広範な伝本調査を踏まえた、久曾神博士の独壇場である。
博士の要約によれば、それらは、次のような系統図となるという。おのずから元永本古今和歌集の占める地位 が明らかであろう。すなわち、公稿本の第二次本に相当する、という。『古今和歌集』における流布本は、今日、 藤原定家の書写した貞応本をもってしている。これは、定家本の名で呼ばれている。定家は、その生涯に十四回 も、『古今和歌集』の書写を繰り返している。つまり、これらの定家本が、十四本も存在する(ハン参照)。が、次頁 の図表によって明らかなように、それらは、公稿本のうち第五次本に位する、という。
三十本近い平安時代書写の古今和歌集にあって現存最古の完本
