宅配買取 徳川家康文書の研究・中村孝也【歴史書買取】

徳川家康文書の研究・中村孝也・新潟県新潟市より。家康文書約3000点を収録した基礎史料集で新装版のものも含めて合計6冊になります。ありがとうございました。

 故中村孝也博士の御偉業の一つに『德川家康文書の研究』の大著のあることは、今さらあら ためて記すまでもないであらう。昭和三十三年三月二十五日に上恋と中巻、同三十五年の同月 日に下卷之一、同三十六年の同月日に下卷之二、さらに逝去後の同四十六年六月三十日には拾 遺集と、全五冊にのぼって日本學術振興會より發行され、昭和五十五年三月三十一日には、そ の復刻本も同會より發行された。この御顯績により、中村孝也先生は昭和三十六年には紫綬褒 章、翌三十七年には日本學士院賞を受けられた。

先生の幅廣い御偉業あるいは御生涯から、德川家康の研究を切り離すことはできない。大正 四年、まだ東京帝國大學大學院在学中に、東照宮奉贊會の依嘱により「東照公傳」を早くも著され、以後同大學史料編纂所では『大日本 史料』第十篇、即ち永祿十一年の織田信長上洛以降の編纂を擔當された。その後、東照宮三百 年祭記念會より家康文書研究の委嘱を受けられ、成ったその稿は折からの戰中戰後の混亂期に 在って公刊を見ぬま〉、さらに研究は重ねられて三千五百通に達し、拾遺集を除く前記の大著 四肘を以て公刊されたのである。