世界勲章図鑑 中堀加津雄

世界勲章図鑑 中堀加津雄

買取上限価格 2,000円

定価
著者中堀加津雄
出版社国際出版社
出版年月昭和38年
ISBNコード

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この商品について

世界勲章図鑑 中堀加津雄

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皆さんは、勲章にどういう想いを持っておられますか。勲章についての回想 は、ある人々には懐しく、ある人々には 苦々しく、又別の人々にはためらいがちに、よびおこされることでしょう。

わが国においては、敗戦の日以来、勲 章には血なまぐさい、悲しい思い出のシン ボルとして、嫌われ、忘れられてきました。いや、人々が忘れようと努めてきたのかもしれません。しかし本来の勲章と しての意義は、軍事功労だけのものでは なく、文化国家建設のため、各分野に個 学的な才能を発揮した者に対する文功勲 章まれることを忘れてはならないと 思います。又、軍功勲章といえども、兵士にとっては、戦争による殺人を好みには しなかったでしょう。ただ、戦わねばな らないという義務において、義務を遂行 する上において、国家に貢したのです。その点においては、何ら文功の意義 と変わらないと申せましょう。

勲章に関して各個人の持つイメージが 違うととは、さけがたい事実です。しか し勲章は、多くの人間の生存にたいして ある特殊な人間が自己を滅却して貢献し たシンボルなのであって、今は、再認識 する時代ではないでしょうか。 勲章は国家褒賞として古くから世界各国で普遍的な役割を果してきました。勲 章の運命は、つねに時代にゆだねられて おり、勲章の歴史は、そのまま一つの現 代史ともいえるのではないでしょうか。

さて、戦後以来、勲章は不幸な運命を たどりつづけてきました。本文でものべ ましたが、戦後の混乱とそれにつづく民主ブームのなかでは荷厄介な遺物視され るのはまだいい方で、あるものは古道具 屋の店頭に挨りを浴び、あるものは露店 にさらされて二足三文に売られるという ぐあいに、そのなりわいは惨憺たるもの だったのです。時には昔風の志堅固な老 人が現われて、見かねてそれを買っては丁重に保存してくれるというようなこと もありましたが、売りものとなったもの の多くは、無心な子供の玩具となるか、 もしくは外人の手頃なみやげ物となるか して、その姿を消していったと思われます。

ある年代以上の方はご記憶でしょう、 華やかに輝いた勲章の時代を。その時代 には、童謡までが「ぼくは軍人大好きよ いまに大きくなったなら、勲章つけて剣 さげて……」と歌ったものです。少年雑 誌の口絵写真や新聞などには、まぶしいまでに多くの勲章を佩用して威風にみちた元勲の姿がのり、それらは少年たちの 心をひとしく、あのとりどりの色には完 る勲章への憧れに駆りたてたものです。 軍隊では、勲章は最高の栄誉を表現していました。当時、勲功をのぞむ若い兵士 たちの眼には、上官の胸の金鵄勲章はまるで西洋皿のように大きくみえたそうで すが、このように、勲章は絶対の威厳であり、力であり、精華でした。こうして 勲章の権威と魅力が絶対であっただけに その後の悲運は、また格別だったといえ ましょう。

終戦間もないころ、東京赤坂のある待 合で、襟元もすっきりした抜き衣紋の赤 坂芸者が、帯止め代りになんと勲二等旭日章を光らせていたという事件がありま した。この知らせは、私たち勲章愛好家 仲間に大きな衝撃を与え、悲しませまし た。こうした例を契機にサンドイッチマンが勲章をつけ、得々として都大路を潤 歩したり、あるいはアプレ少女のアクセ サリーに転用されたりする風景が現われ てきました。このほか、銀の地金に潰さ れたもの、指輪その他の装身具に変造さ れてしまったものなど、容赦なく勲章の 権威を損壊する例は、あげるに暇なき状 況でした。

もっとも酷いと思われたのは、大阪市 内のさるキャバレーで、女給に金鵄勲章 をつけさせたというできごとでした。そ れは功三級以下の勲章を女給の稼ぎ高に よって論功行賞する仕組みになっていて 女給のナンバーワン君は、したがって常に功三級を燦然とぶらさげていたということです。恥かしめめここまでくれば、 何をかいわんやでありました。

ところが、月移り星変るうちに、勲章 も、除々ながら再び人に認められるよう になってきました。それは戦後の混乱が 一応おわり、世相も落ちつきを取りもど し、新国軍とよばれる自衛隊が創設されたころからです。つづいて対日講和条約 が締結され、日本も多くの国々と外交関 係を復活するようになり、それに伴って 一方では逆コースなどとそしられつつも 勲章の時代の規律が僅かながら回復する ようになりました。勲章はいま、もう一 度陽の目をみるところに達しつつあると いえましょう。

「世の中には信賞必罰ということがあり ますが、罰してだけいては功を奏さぬの みか、かえって逆効果をもたらすことになります。

だいたい、賞罰を教育的にみるなら ば、賞を七分にして罰は三分ぐらいの割 合にすべきではないでしょうか。 人々 は、冷酷な刑罰によって反省をするより も、温い思いやりの心、同情の心に包ま れることによって更生する方が、はるか に多いのですから。

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